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北アイルランド紀行②
先週の北アイルランド紀行①の続きです。


【ベルファスト】

北アイルランドの首都ベルファストは、ロンドンデリー同様に、プロテスタント派(親英派)とカトリック派(独立派)の抗争の跡が日常生活の中に生々しく溶け込んでおり、イングランドとは全然違うその雰囲気に衝撃を受けました。

下の写真は、「ピースウォール(平和の壁)」と呼ばれる、両者の居住区の間に大きく横たわる壁です。対立が激化していた1970年代に、紛争状態を沈静化するために行政が作ったものだそう。と言っても、ベルリンの壁のように両者を完全に分断するものではなく、両地区の行き来は可能です。(しかし、コミュニティとしての交流は全くなく、生活圏としては完全に分断されている様子でした。)

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両方の地区に行ってみましたが、それぞれの地区で、写真のような壁画やモニュメントが10~15メートルおきくらいにあり(曰く、「○○派のテロ行為により、罪のない○人の命が奪われた。私達は彼らの死を決して忘れない、云々」といった内容)、このような地区で育つ子ども達への政治的プロパガンダの影響力は絶大に思えました。

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独立派の居住区にあるモニュメント(国旗はアイルランドのものです)

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親英派の居住区にある壁画


また、印象的だったのが、公的な建物のものものしい警備体制。写真は独立派の居住区にあるヘルスセンターですが、一見平和な雰囲気の住宅街に、突如として有刺鉄線に囲まれた建物が現れ、何とも不気味でした。独立派の居住区内では、パブリックオフィス(もちろん英国の組織)はテロの格好の標的になるため、勤務も命がけになりそうです。同様にジョブセンター(日本で言うハローワーク)も、敷地内への入口と出口が完全に分かれて、入館が厳しく管理されており、並々ならぬ警備体制でした。

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実はこのような分断地域はベルファストの一部で、このエリア以外では、両者は同じコミュニティ内で生活しています。(もしくは、この地区ほどではないにしろある程度生活圏は分かれているのかもしれませんが、この地区ほどあからさまな対立はなさそうでした。)抗争地域からバスで10分も走ると、豪華絢爛なシティ・ホールやショッピングセンター等が立ち並ぶ市の中心部へ。紛争地区の空気を肌で感じることにより、生活の中に潜む対立は、政治的な思想の違いというよりも、生活レベルの差などが生み出す政治・社会への不満によるものかもしれないという印象を受けました。

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シティ・ホールは内部見学も可能


北アイルランド訪問の目的は、「雄大な自然の風景を楽しむ」ことと「ポスト紛争地域を見てみる」ことでしたが、後者によるインスピレーションは想像以上で、これまで渡英後に行ったどの旅行とも全然違うテイストの旅になりました。ロンドンやイングランドでは決してできない体験ができ、英国のまた違う一面が見られて感銘を受けました。決して無防備にふらりと行くべきではありませんが、もし機会があれば、北アイルランドは一度訪れてみる価値はある場所だと思います。


※北アイルランド渡航の際には、外務省海外安全ホームページ等により、現地の危険情報を事前によくご確認下さい。なお、2011年4月現在、同ページでは爆弾テロ等に対する注意喚起が出ています。

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テーマ : 海外留学
ジャンル : 学校・教育

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No title
とても魅力的な記事でした。
また遊びに来ます!!
プロフィール

nomuhisa

Author:nomuhisa
2010年8月より2年間、職場からの派遣により、英国に留学。2010年度は、LSEで社会政策(MSc in Social Policy and Planning)の修士課程を専攻。2011年度は、Bristol大学で公共政策(MSc in Public Policy)の修士課程を専攻。
英国の耳寄り情報があればぜひお願いします!

*主要な過去記事一覧は、「アーカイブ」からご覧いただけます。

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