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LSE&ロンドン大学の寮について
このブログでも度々取り上げてきましたが、ロンドンで学生生活を送るに当たって、寮問題はかなり深刻です。LSEの場合、大学の寮に応募したけど外れたという学生が周りに何人もいました。渡英直後に、言葉にも環境にも慣れない中で、プライベートの部屋を探すのはけっこう大変です。寮での生活を希望される方のチャンスがなるべく増えるよう、今回は、LSE&ロンドン大学についての入寮申し込みのストラテジーと、私の知っている範囲での各寮の特徴について書いてみようと思います。

①LSEのaccommodation情報について→公式HPはコチラ
②Intercollegiate Halls(ロンドン大学のカレッジ横断の寮)の情報について→公式HPはコチラ


<学生以外の方(旅行等でロンドンを訪れる方)へ>
この記事の情報は、基本的にはロンドン大学に入学される方向けなのですが、寮の中には休暇期間中にビジターが宿泊できるところがあり、ホテル代の高いロンドンではリーズナブルな宿泊施設としてお薦めです。旅行などでロンドンに来られる際には、よかったら選択肢の一つに加えてみて下さい。
①LSEのaccommodationのうち、休暇期間中の宿泊施設一覧はコチラ
②Intercollegiate Hallsのうち、休暇期間中の宿泊施設一覧はコチラ →部屋数は限られますが、一部の施設では、学期期間中の宿泊も可能です。


【入寮申し込みについて】
まず、寮の申し込みに当たっては、『①LSE(又はそれぞれのカレッジ)のaccommodation』or『②Intercollegiate Halls』を選択することになります。

いずれを希望する場合であっても、大学からの入学offerをもらった時点で(又は寮の申し込み開始後)速やかに、各カレッジの寮のサイトからアプリケーションを行うことを強くお薦めします。(私は申し込み開始の半月後くらいにアプリケーションを提出しましたが、それでも希望する寮へのofferはもらえませんでした。)

この各カレッジのaccommodation officeを通して行うアプリケーションが、②については一次募集のような形になります。もし各カレッジ経由の申し込みで①②とも外れた場合は、9月上旬に②についての二次募集が行われるので、そこが狙い目です。二次募集はIntercollegiate Hallsのオフィスに直接申し込む形になります。なお、二次募集は募集期間が特定の日の数時間のみ、また受諾の手続きもメールが来てから24時間以内に完了させないといけないというハードなシステムになっていますが、offerをもらえる確率はかなり高いようです。

カレッジ経由の最初の申し込みで外れた場合であっても、カレッジのオフィスに何度もかけあえば、②の二次募集の前にどこかのofferを出してくれる可能性もあるので、早めに寮を決めたい場合は、チャレンジしてみる価値はあるかもしれません。ただし、希望の寮ではないという理由等で一度もらったofferを断った場合は(※希望リストに全く入れていない寮へのofferが出される可能性もあります)、カレッジのオフィスから他の寮へのofferをもらえる可能性はほとんどなくなります。(②の二次募集の場合は、カレッジのオフィスではなくIntercollegiate Hallsのオフィスとのやり取りになるので、カレッジのオフィス経由のoffer情報が把握されておらず、そういう意味でもチャンスです。)

個人的には、平均的に①よりも②の方がレベルが高いという印象を受けていることから、最初の申し込み時に①ではなく②を優先的に希望する方が安全ではないかと思いますが、これはそれぞれの好みの問題なので、下の各寮の特徴や他のリソースなども参考にして、よくよく検討してみて下さい。

※上記の情報は、LSEの場合を前提としています。他のカレッジも似たような事情ではないかと思いますが、カレッジによって違いがある可能性もありますので、各カレッジのサイトなどをよくご確認下さい。


【各寮の特徴について】
公式サイトだけではなかなか分からない各寮の事情について、知っている範囲で記録しておきます。あくまでも個人的な所感ですので、ご了承下さい。

なお、選択ポイントの一つとして、休暇期間中も入居できるかどうかということが挙げられます。(上記のように、休暇期間中はビジター向けの宿泊施設になる場合があります。)実は大半の寮は夏期期間中は入居できないので、6月末頃に夏期期間中も入居できる寮等に引越をする必要があります。一度くらいの引越であればまあ仕方ないかなという気もしますが、中にはクリスマス休暇やイースター休暇中の契約が保証されていない寮もあるので、契約期間をよく確認して下さい。ただし、夏期期間中も入居できる寮であっても、夏期期間→学期期間(又はその逆)のタイミングで部屋を移動させられる可能性もあるようなので、そのことも念頭に置いた方がいいかもしれません。

また、寮によっては、主に学部生向けor主に院生向けという区分がなされている場合があります。学部生向けの場合は、パーティー好きの学生が夜遅くまでコモンルームで騒いでいたりして(※College Hallでの体験談)、寮全体が若干騒がしいイメージもあります。

ちなみに、部屋のタイプは、基本的に以下のように分類されます。single roomとen-suite roomの場合は、フラット形式(キッチン等を数人のフラットメイトで共有)又は独立タイプ(キッチン等を各フロアで共有。隣人達との交流率は低くなります)の両方の形式があります。
・single room:バス、トイレ、キッチンを共有。部屋には洗面所のみ。
・en-suite room:部屋にバス&トイレ付き。キッチンは共有。
・studio room:部屋にバス、トイレ、キッチンが完備。


①LSEの寮

*Butler's Wharf
渡英直後に2ヶ月弱住んでいた寮。6人程度でバス・トイレ・キッチンをシェアするフラット形式です。大学へは地下鉄を使って約40分程度と若干遠く、また部屋が全てシングルルームでバス・トイレが共有なのが難点ですが、タワーブリッジやテムズ川が近い周辺環境は素晴らしいです。夏期期間中も入居できる二つの寮のうちの一つで、こちらの方がお薦めです。
※以前の記事もご参考下さい。(寮の内部周辺環境通学路紹介

*Sidney Webb House
こちらもフラット形式ですが、バス・トイレは個室についているen-suiteタイプ(ただし相当狭いです)。Butler's Wharfと一駅分離れているだけなのですが、急激に周辺環境が異なり、特に暗くなった後に外を歩き回るのはちょっと危険です。ここに住んでいる日本人女性もたくさんいるので、夜はタクシー移動するなど注意すれば大丈夫だとは思いますが、図書館で勉強するタイプの方にはあまりお薦めできないかもしれません。(冬には16時くらいに暗くなってしまうので。)ちなみに、ここに住んでいるメキシコ人の友達(女性)に危険を感じないか聞いてみたところ、「メキシコシティの方がよほど危険らから全然大丈夫!」とのことでした。つ、強い…。
LSEのaccommodation officeは、希望にかかわらず、院生にやたらとここのofferを出している気がします。Butler's Wharfと同様に、夏期期間中に入居できる寮の一つなので、引越の手間を省きたい方には良いかもしれません。

*Grosvenor House
LSEから徒歩5分と大学に最も近く、また最寄り駅がCovent Gardenとロケーションは最高です。さらに部屋はキッチン付きのstudioタイプで、ゆっくり自炊をしたい方にはお薦めです。難点は、これだけの好条件ゆえに競争率が高いこと(私はここを第一希望にしていたところ、あっさり外れました)、家賃が高いこと、夏期期間中は入居できないことでしょうか。
(ちなみに、High Holbornという寮も、ここに次いでLSEに近いですが、夏期期間中の入居は不可です。)

*Lilian Knowles
大学へは電車かバスを使う距離ですが、最寄りのLiverpool Street駅周辺には多くの施設が集まっており、またマーケット、日系の病院なども近くて便利で楽しい立地環境です。フラット形式の部屋とstudioタイプの部屋があり、部屋のサイズも細かく分かれています。他のメリットは、運営がLSEのaccommodation officeではなく外部委託さているので、対応がよりきめ細やかなこと(LSEのオフィスとのやり取りはいつもストレスフルです…)、9月中旬頃まで入居できることでしょうか。個人的には、仮にもう一度申し込むことがあれば、①の中ではここが第一希望になりそうです。

上記以外の寮では、Northumberland House(トラファルガー広場に近く、LSEにも徒歩圏内)とBankside Houseに住んでいる人の話を聞いたことがありますが、どちらも問題はなさそうでした。(ただし、夏期期間中の入居は不可ですが。)


②Intercollegiate Halls

*College Hall
9月末から翌6月末までの学期期間中に住んでいた寮。部屋は基本的にen-suiteで独立タイプ、家賃にダイニングルームでの食費が含まれていました。結果的には非常に満足しており、自炊こだわり派でなければお薦めです。(各フロアで共有のパントリールームは、料理をするには不向きです。)
メリットは、LSEに徒歩で通えること、他のロンドン大学のカレッジが多く近隣にあり、LSEまで行かなくても多くの図書館が使えること、地下鉄が3路線使えて交通の便が良いこと、ロンドン大学のジムが目の前にあること、International Hallに比べると小ぢんまりとした雰囲気で友達を作りやすいこと、等々たくさんあります。個人的には、Russell Squareの公園を横切る通学路がとてもお気に入りでした。
デメリットは、やはり夏期期間中に入居できないことでしょうか。なお、寮で出される食事は決して満足というわけではないですが、まあ英国だしあんなものでしょう…。試験前など忙しい時は、料理をする必要がないのはありがたかったし、ダイニングルームで気軽に寮内の友達と会って息抜きができて良かったです。
※以前の記事もご参考下さい。(寮の外観寮の内部

*International Hall
College Hallに一年近く住んだ後に、夏期期間中のみの契約で引っ越してきた寮。部屋のタイプは、シングルルーム(独立タイプ)、一人用のsingle studio、カップル用のdouble studio、家族用のフラットなど多様です。自炊派でstudioタイプにどうしても入りたい場合は、ここのdouble studioにアプライすることをお薦めします。(single studioは人気で競争率が高いため、シングル使用でもdouble studioに申し込んだ方が当たる確率が高くなるため。ちなみに二人用とは言っても、部屋はかなり狭く、double studioを一人で使うくらいでちょうど良いくらいの印象です。)College Hallと同じRussell Square駅のエリアで、LSEには徒歩圏内です。さらに、Intercollegiate Hallsの中ではおそらく唯一夏期期間中に入居できる寮なので、引越の手間を省きたい方は、ここを第一希望にするのも手です。
※以前の記事もご参照下さい。(寮の外観・内部


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最後に、大学の寮ではないのですが、プライベートの寮の中で一つだけお薦めのところを挙げてきます。日本ではあまり知られていないのですが、もし大学の寮に外れていたらここに住みたかったというくらい素敵な場所です。

Goodenough College
オックスブリッジのカレッジをイメージして作られた寮とのことで、広々とした中庭やハリーポッターの映画に出てくるようなGreat Hall(食堂)、雰囲気のある図書室など、ロンドンの中心部(Russell Square周辺)にこんな素敵な建物があったことに驚かされました。女王も何度か訪れている、歴史と由緒のある寮です。院生専用なので、静かな環境も嬉しいところ。カレッジ内の活動も盛んですが、逆にカレッジ活動に貢献していないと見なされると、翌年以降の契約を断られる可能性もあるという厳しさも。デメリットは、シングル向けにはバス・トイレ・キッチンが共用の部屋タイプしかないこと、応募に当たって推薦状など色々な書類を求められることでしょうか。競争率は相当高いようですが、ダイバーシティ確保のために、居住者がまだ少ない日本人は入りやすくなっているようなので、チャレンジしてみる価値はあると思います。


以上、長くなってしまいましたが、少しでも情報が寮のアプリケーションや寮選択に当たってお役に立てば幸いです。もし何か不明な点などありましたら、コメント欄にお願いします。
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LSEの学長辞任劇
雛祭りの3月3日の夜8時過ぎ、突然「LSEのハワード・デービス学長が辞任した」というニュースが、BBCガーディアンなどで流れてきました。大学からもほぼ時を同じくしてメールで告知がされ、今日(4日)は大学内は騒然とした雰囲気に。

任期途中での突然の辞任の背景には、現在、カダフィ大佐率いる政府側と反体制派の内乱が続いているリビアとの関係があります。LSEとリビアの縁は深く、リビア政府への政策的助言を行う一方で、巨額の寄付金を受け取ったり多くの留学生を受け入れたりしていたようです。特に辞任にまで追い込まれたのは、数年前にLSEに留学していたカダフィ大佐の息子が、博士論文でplagiarism(以前の記事でも紹介したことがありますが、カンニングと同じでかなり厳しい処置が下されます)を侵していたにも関わらず、寄付金のために見逃したのではないかというような疑いまで浮上し、マスコミ等からの非難が高まる中で、トップとして責任を取る形で学長がその座を降りることになりました。

誰かが責任を取らなければ収まらない中で、彼の下した英断は妥当なもので、かつ「責任を取って辞任する」というのが非常に日本的にも感じました。(日本通のアメリカ人と、韓国人の友達には、「これぞ、Japanese ハラキリだね!」と言われました…。)今回の一連のことは、国際関係やマネジメントなど、学問的な対象としても様々な考察ができそうな事例ですね。

ハワード・デービス学長のアカデミックな業績についてはお恥ずかしながらあまり知らないのですが、英国の初代金融庁トップを務めた後、2003年から8年間にわたってLSEの学長の座に就いていました。ユーモアがあり、フットワークも軽く、パブリックレクチャーに度々司会役として登場したり、学生への特別講義を受け持ったりと、学生からも「近い」存在で親しみやすいキャラクターだったので、個人的には淋しさも残ります。

ちなみに前任の学長は、「第三の道」を提唱するなど、ニューレイバーの政策ブレーンとしても活躍していたアンソニー・ギデンズ氏。こんな顔ぶれからも分かるように、LSEの学長は、優れた学者であるのみならず、実務能力、政策提言能力なども問われる非常に難しいポストなので、後任の学長がどんな人になるのか気になるところです。
ともかく今日は、楽しみにしていた学部長の今日だけの講義が、突然の学長辞任を受けて学部長会議が招集されたことにより流れてしまうなど、教師陣も学生も落ち着かない一日でした。リビア情勢の安定とともに、大学内の早期の安定を願うばかりです。

*詳しい情報については、LSEのサイトもご参考下さい。


急な辞任劇により、ロンドングルメ特集の第3弾については、次々回以降に延期させていただきたいと思います。(次回はまた別ネタの予定なので。)
3月に入ってからロンドンは真冬並の寒さに逆戻りしてしまいました。気温以外はめっきり春めいてきた今日この頃ですが、いつになったら暖かい日々がやって来るのやら、です。

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渡英半年!&Public Lecture
先月31日で、ちょうど渡英から半年を迎えました。毎日が新しいこと・慣れないことの連続で、やたらと長く感じたこの半年間。渡英直後のことを思い返すと、何だか隔世の感すら覚えます。決して楽しいばかりの日々ではなかったけれど、改めて振り返ってみると、「世界から見た日本」を知ることができたり、英国と日本の政治・行政のあり方の違いについて考察したり、英語教育について考えたり、ヨーロッパの文化・歴史に触れたり、新たなネットワークができたり、色々と新しいことにチャレンジしたり、本業の専門分野の勉強以外にも視野を広げることのできた貴重で濃密な時間でした。

ある程度生活に慣れてくると、時間が過ぎるのがもっと早く感じられるようになるかもしれませんが、academic year後半も、試験、修士論文などまだまだ「慣れないこと」の連続なので、惰性に流されることなく、気持ちも新たに頑張っていこうと思います。


****************


今月3日は、春節(旧正月)ということで、再び「Happy New Year!!」の文字をあちこちで目にしました。日本ではほとんど気に留めることもない旧正月ですが、中国系の移民も多い英国では一大イベントのようです。中国人・韓国人をはじめとするアジア人のみならず、西洋人も祝賀ムードになっていて、軽くカルチャーショックでした。チャイナタウンでは週末にかけて様々なイベントが催されているようです。

「日本では旧正月はどのようにお祝いするの?」とか「今年は何をするの?」とか何度か聞かれましたが、「日本では元旦の方が重要なイベントなので、特に旧正月はお祝いしないんだよ」と味気ない答えをするのが何だか気が引けました。日本では代わりに節分行事がありますが、新暦のお正月以上に旧正月が年間の最大イベントで、前後一週間程度が祝日になる中国や韓国とは、かなり温度差を感じます。


****************


LSEの特長の一つは、学生・教員のみならず一般向けにも公開のPublic Lectureが数多く開催されており、様々なホットトピックについて、「超」がつくほど有名な学者、政治家をはじめ、第一線で活躍している専門家の話を直に聞ける機会があることです。無料で(一部の講演はチケット制)、かつ多数の来場が見込まれるなどごく一部の例外を除いては、誰でも聴講が可能です。

これまで何度か参加してきましたが、自分の専門分野に関連するトピック以外にも、ほとんどミーハー心で行ってみたこともあります(笑)
例えば、アマルティア・セン教授(ノーベル経済学賞、ハーバード大)が来場した時には、大きな会場が満杯になるほどの人気ぶりでした。彼自身の講演ではなく、LSEの別の経済学の教授の古希祝賀イベントへの友情出演だったので、特にアマルティア・センとしての理論などを聞けたわけではないですが、質疑応答タイムには、参加していた学生達もイベントの趣旨を無視して「インドにおけるベストな政治体制はどのようにお考えですか?」など彼ばかりに質問が集中して司会者にたしなめられるなど、かなり熱気に溢れていました。

12月には、前月に約10年にわたる自宅軟禁生活から解放されたばかりのアウンサンスーチー女史が出演するイベントもありました。会場に入るまで本人が来るのかと勘違いしていましたが、よく考えたら再入国拒否の可能性もある彼女がそう簡単に出国できるはずがなく、実際はテレビ電話での講演でしたが、彼女の肉声をリアルタイムで聞くことができる貴重な機会でした。ミャンマーの民主化に向けての課題、軍事政権や周辺諸国との関係、イデオロギーの対立などについて、終始力強い口調で語っていたのが印象的でした。余談ですが、オックスフォード大学留学時代に、同じオックスフォード大学で学んでいた夫とアマルティア・センが親交があったそうで、こちらにもセンがビデオ出演して「ミャンマー民主化に向けた十の課題」に関する提言がなされていました。

他にも、参加はできなかったのですが、リビアのカダフィ大佐の講演もありました。アウンサンスーチー氏やカダフィ大佐の回は、さすがに入場は現役の学生や教員に限定されていました。

そして、先日は「英国におけるBig Societyと社会政策」というお題のパネルディスカッションを聴講してきました。Big Societyとは、昨年の連立政権成立後にキャメロン首相が提言した、今後の政策の基本方針となるアイディアです。「大きな政府」ではなく「大きな社会」、すなわち公共セクターの縮小化を図るとともに、社会的企業や市民団体などとのパートナーシップを進めていくというものですが、具体的な内容はまだ不透明で、この日の講演に参加していたパネラー(学者、国会議員等)も「結局不利益を被るのは社会的弱者」「単なるコストカット、民間へのアウトソーシング」などと批判的な論調でした。

ちなみに、このBig Societyのための財源として、銀行の休眠口座の活用(ビッグソサエティ・バンク)が提唱されていますが、日本でも先日菅首相が衆院本会議でこのアイディアについて発言していたようで、今後も英国内のみならず、日本でも大きな議論を呼ぶことになるかもしれません。

終了後のパブリックレクチャーの一部は、講義録がアップされていたり、Podcastで聴くことができるので、関心のある方はぜひLSEのサイトからチェックしてみて下さい。これからも、昨年10月にノーベル経済学賞を受賞したLSEのピサリデス教授(過去記事参照)の講演など、興味深いイベントが目白押しなので、楽しみです。

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ノーベル経済学賞
LSEのクリストファー・ピサリデス教授が、2010年のノーベル経済学賞を受賞したというニュースが飛び込んできました。アメリカのピーター・ダイヤモンド教授(MIT)、デール・モルテンセン教授(ノースウェスタン大学)との共同受賞です。

経済学自体は専門外ですが、受賞のきっかけとなったのが、労働市場に対して経済分析を取り入れ、「労働市場における需給間の摩擦モデル」を構築したこと、とのことで、労働政策の観点からもかなり興味深いです。日本以上に景気悪化による失業問題が深刻化している欧米諸国でも注目を集めるのではないでしょうか。

この理論自体を理解できているわけではないので、ネットやニュースから得た情報のみということになってしまいますが、

◆労働市場では、雇用者・労働者が一堂に会して効率的に契約を結ぶということができず、マッチングに時間と費用がかかる
◆したがって、求人が多い時期であっても、失業率が高くなるということが起こりうる
◆この理論より、政府が失業手当を増やすと、失業率も高くなり、求職期間も長くなるという結論が得られる

という、かなり示唆に富んだコンセプトです。

また、ピサリデス教授の受賞スピーチでも、気になる内容がありました。曰く、「求職期間を長引かせるべきではない。この解決策としては、expensive training(お金をかけた高度な訓練)は必要はなく、職業体験のようなシンプルなもので良い」とのこと。

経済学は敷居が高いですが、もう少し深く勉強してみたい内容です。それにしても、自分が今学んでいる大学でノーベル賞受賞者が出るというのは単純に嬉しいし、知的好奇心を刺激される感じです。ピサリデス教授の受賞記念講演などがあればぜひ行ってみようっと。


↓ リンク先は、LSEのトップページです。今だと左側のニュース欄の一番上に、ピサリデス教授の受賞ニュースへのリンクが貼られているので、ご関心のある方はぜひご覧下さい。

http://www2.lse.ac.uk/home.aspx



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新歓シーズン
新学期を控えて、夏期期間中は人が少なく静かだった大学も急に活気が出てきました。先週からコース登録が始まったので、いかにもフレッシャーズといった雰囲気の学生達が学校中に溢れ返っています。大学の目の前で「LSEはどこですか?」と尋ねられたりして、2ヶ月前の自分を見ているようで勝手に先輩気分に浸っています。(英語のレベルは思いっきり後輩ですが。)

そんな中、今日は延ばし延ばしにしていたNHS(National Health Service:英国の国営医療サービス)の簡単な健康診断に行ってきました。NHSは、基本的に無料で誰でも医療サービスを受けることができるシステムで、長期ビザを取得している外国籍の学生などもシステムに加入することが可能です。とはいえ、そこは英国の例に漏れず(?)、待ち時間が極端に長い(風邪を引いたのでアポを入れたら一週間後を指定されたという逸話も)などの問題が指摘されており、あまりNHSに頼る気はなかったのですが、英国の医療の現場を見ておきたい気持ちもあって、大学付属のメディカルセンターをGP(General Practitioner:かかりつけ医)として登録したところ、ヘルスチェックの案内が来たのでした。

ヘルスチェックは非常に簡単なもので、身長と体重を聞かれ(何と自己申告!)、血圧を測られ、自分や家族の既往歴などを確認されただけで10分足らずで終わりました。日本で、疾病もカバーした海外旅行傷害保険に加入してきており(2年間で約25万円とかなり高額でしたが…)、いざという時には日系の病院にかかれるので、実際にNHSのお世話になることはないと思いますが、これもまあ良い経験です。

再び大学の話に戻ると、新入生への案内を行うStudent Unionのテントがあちこちに設置されていたり、サークルの勧誘フェアがあったりと、日本で大学に入学した頃の雰囲気を久々に味わって懐しくなりました。オリエンテーションや選択授業の登録など、新学期に向けての準備も大詰めになってきましたが、果たして新しいクラスメイト達はどんなキャラクターで、どんな国籍構成なのか…初回の授業は、かなり緊張しそうです。

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プロフィール

nomuhisa

Author:nomuhisa
2010年8月より2年間、職場からの派遣により、英国に留学。2010年度は、LSEで社会政策(MSc in Social Policy and Planning)の修士課程を専攻。2011年度は、Bristol大学で公共政策(MSc in Public Policy)の修士課程を専攻。
英国の耳寄り情報があればぜひお願いします!

*主要な過去記事一覧は、「アーカイブ」からご覧いただけます。

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